日本語教師という働き方が注目されており、海外で働くための方法の一つとして日本語教師になる方も増えています。教師として海外で教えるなら、求人や日本語学習者が今後も伸びるのではと期待されている東南アジアがおすすめです。
東南アジアの日本語学習者数
東南アジアでは日本語学習者が増えています。国際交流基金の2015年の調査ではインドネシアは中国の次に日本語学習者が多い国となっております。
また、フィリピン、ベトナム、マレーシア、タイも日本語学習者が多い国10位以内に入っています。インドネシアやマレーシアの教育機関では日本語を第二外国語の一つとして学んでいる学習者も多くいます。近年では日本のアニメや文化に興味を持って日本語を学習している人も増えているようです。
国 | 学習者数 |
インドネシア | 745,125人 |
フィリピン | 50,038人 |
ベトナム | 64,863人 |
マレーシア | 33,224人 |
タイ | 173,817人 |
参照元: 国際交流基金 日本語教育 国・地域別情報 2016年度
https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/survey/area/country/2016/index.html
特にベトナムやフィリピン、マレーシアなどは今後も日本語の学習者が増えていくと予想されています。例えば、ベトナムでは小学校の第一外国語に英語を学習していますが、同時に日本語教育にも力を入れています。インドネシアやフィリピンでは経済連携協定に基づいて看護師や介護福祉士などの受け入れが既に実行されています。そのため、現地で日本語を学んでから日本に行って働くというシステムが明確化されています。そのため、日本語に関連する求人が増加するでしょう。タイの場合も日本語の教師の求人が非常に多く人気になっています。また、物価が安く日本人が多いので暮らしやすい特徴があります。
東南アジアで日本語教師になるためには
日本語の教師になるのには文化庁が指定している日本語の教師養成における420時間講座を修了や日本語教育能力検定試験に合格していなければいけません。大学で日本語教育を主専攻もしくは副専攻していたり、日本語の教師として3年以上の経験が問われるケースもあります。これらのどれかを必ず満たしていることが求められる求人が多いです。
東南アジアでは未経験の求人も多くあります。
現地の日本語学校に行ってから数日間教師の研修を受けることができるプログラムもあります。マレーシアやインドネシアでは通常7日~9日間、現地の人に日本語を教えるという貴重な体験を行うことができるでしょう。日本語の教師として現地で働きたい人にとっておすすめのカリキュラムです。
就職活動
最初に興味のある求人を探し、履歴書等を送ることになります。その後にオンラインでの面接となる場合が多いです。学校によっては現地で面接や模擬授業を行うところもあります。
内定後はビザの申請になります。ビザを取得するのに国によって条件が異なります。ビザ等の申請のために健康診断書等の書類準備があるため、希望する就職時期の3ヶ月前には準備をしておくといいでしょう。
ビザについて
国 | ビザの種類 | ビザの名前 | 職歴 | 学歴 | 月額固定給料 |
インドネシア | 就労 | C312(就労ビザ)+KITAS(滞在許可) | 規定なし | 規定なし | 不問 |
タイ | 就労+労働許可証 | ノンイミグラント-B ワークパーミット | 規定なし | 規定なし | 不問 |
フィリピン | 就労 | 9gビザ | 規定なし | 規定なし | 不問 |
ベトナム | 就労+労働許可証 | LD ワークパーミット | 同分野での3年以上の職歴 | 従事する職務に関する分野での 大学の学士号以上 または 学士と同等とみなされる学位 | 規定なし |
マレーシア | 就労 | Employment Pass/ S pass | 職歴が1年以上必要 | 規定なし | 3,000リンギ以上 (約8万円以上) |
インドネシアではビザを取得後に警察への届け出、労働許可、外国人登録など書類提出や届け出が必要です。
年によって条件が変更する場合がありますので、随時チェックしておくといいでしょう。
月収は国や勤務形態によって異なりますが、インドネシア、タイ、フィリピン、マレーシアでは平均約6万円から13万円になります。ベトナムでは約3万円から5万円になります。
まとめ
将来日本語を現地で教えたい方や現地での指導経験を通じ教師としてのスキルを広げたい方にもおすすめです。学習経験を現地で試してみることや海外においてインターンシップやボランティアなどを希望している人も日本語教師養成講座を受けている人は多くいます。日本語教師は海外はもちろん日本でも働くことができ、将来的に外国人ビザが緩和され外国人の流入が増えると日本語の教師の需要が高まることが予想されるので注目されています。