日本語教師養成講座420時間の修了の目処が立った方や日本語教育検定合格後の人の多くは、日本語教師になるための就職活動を意識するのではないでしょうか。
しかし、日本語学校の就職活動は一般的な民間企業への就職活動の流れとは異なります。
せっかく資格を取るのですから、日本語教師として教壇に立って留学生に日本語を教えたいですよね。
本記事では最新の求人状況と日本語学校の就職活動についてお話しします。
目次
コロナ禍での就職は難しい?
コロナ禍で就職活動をすることに不安を感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
求人数の状況
新型コロナウィルス感染症が流行する前と比べるとやはり求人数は減っているのが現状です。ただし、元々日本語教師が不足していたことから全く求人がない!ということではありません。
新入生の入国できない状況が続き、クラス数が減っていることが大きな要因のようです。
しかし、10月から入国制限も徐々に解除されていき、少しずつ新入生も入国してきている状況ですので、求人数も徐々に増えていく可能性が高いと考えられます。
また、オンラインで受講する地域も拡大してきていることから、オンライン講師の需要は少しずつ増えてきています。
日本語教師に求められる条件
オンライン授業を展開する学校の増加やオンライン講師の需要が増えてきたことから、
求められる日本語教師像も変化しています。
・ITスキル
オンライン授業の需要が増え、オンライン授業を進めていく学校も増えたことから
ICT化へ抵抗感なく対応できる教師を求める求人が増えてきています。
今後はより一層ITスキルが求められることが多くになるでしょう。
・柔軟性、対応力
状況の変化が激しい中で、柔軟に対応できる人材が必要になってきていることから、
つねに新しいことを取り入れ、対応できるスキルが必要になってきています。
就職活動を意識しながら日本語教師の資格を取ろう
養成講座420時間で勉強している人や検定試験合格を目指している人は就職活動を意識しながら勉強しましょう。
日本語教師になるための勉強と並行して、日本語学校の求人の状況を確認しておくことをおすすめします。資格が取れた後から就職活動を意識するよりも、就職活動のスタートを早くきれるからです。
日本語学校は基本的に通年採用で、日本の一般的な新卒の就職活動よりも転職活動に近いイメージを持たれると分かりやすいのではないでしょうか。
通年で採用しているので、日本語教師を目指す人は資格が取れていなくても、どんな求人が出ているのかを確認しましょう。求められている人材像や取り組むべきことが見えてきます。
日本語学校の就職活動をする前に準備すること3選
資格を取得する前から就職活動を意識して求人情報を調べるのは分かったけど、もっと具体的に準備することを知りたいと思う人も多いのではないでしょうか。そこで就職活動前に具体的にやっておくと良いことを3つご紹介します。
自己紹介と志望動機を準備しよう
民間企業の就職活動でも
・自己紹介(今までのあなた)
・志望動機(これからのあなた)
この2つを答えられるようにすると良いとよく言われます。日本語学校の就職活動でも同じです。今までの、あなたのキャリアや経験を棚卸し今までのあなたの魅力をアピールできるように準備しましょう。そして何故、日本語教師になりたいのかを、あなたの言葉で答えられるようにすると面接の時に慌てずに済みます。
また、大学や養成講座に通っている人なら面接の対策も受けられるかもしれません。信頼できる人に、あなたが何故、日本語教師になりたいのかを言葉で伝えらえるようになってください。
模擬授業の練習をしよう
日本語学校の採用試験では模擬授業を行う場合がほとんどです。検定試験に合格だけして実際に教えた経験がない人は模擬授業でつまづく可能性もあります。国内の日本語学校に就職を希望するなら特に模擬授業の練習をしておきましょう。養成講座の人は模擬授業の練習をすることが多いので、日々の講座の模擬授業をしっかりこなしましょう。
『みんなの日本語』を、あなたならどうやって教えるか考えよう
日本語教育の教科書で代表的なのが『みんなの日本語』です。特に初級日本語の指導の現場で大きなシェアを持っている教材です。
国内外の日本語教育の現場で使われている教材なので、模擬授業では『みんなの日本語の14課』の「て形」の導入をしてみてください等、と事前に課題が伝えられることもあります。
日本語教育検定で資格をとった方も『みんなの日本語』を使って模擬授業の練習をしておくといいでしょう。
単に教科書指定なしで模擬授業をすることもありますが『みんなの日本語』で、どう教えるかを事前に考えておくと実際に現場に出た時にも慌てずにすみます。
日本語教師の仕事を探そう
最近はベトナム人やネパール人の留学生の急増に伴い日本語学校も増えてきています。
一般的な民間企業の求人広告サイトでも日本語教師の求人が見つかることもあるので確認してみると良いでしょう。
しかし、求人サイトに応募するとコストがかかることから広告費のかからない媒体に求人を掲載している日本語学校も多いのです。
ここでは代表的な日本語学校が求人を出しているWEBサイトをご紹介します。
・日本語教育学会
国内の日本語学校だけではなく国内外の大学や国際交流基金関連の求人も出ています。
気になる求人があったら養成講座修了見込みでも積極的に応募してみてください。
・日本村
台湾の会社が運営している日本語教師の求人サイトです。こちらも国内外の日本語学校の求人が多く掲載されます。
日本語教師養成講座のOBは国内外の日本語教育関係の学校に就職しています。中には勤め先のリクルーターや面接担当者になっているOBも多いです。
公募されている求人以外に直接、日本語教師養成講座で良い人材がいないか探している学校もあります。
公募に出る前に埋まる求人もありますので、養成講座で勉強しているなら養成講座に求人が来ているかどうかも確認してみてみると良いでしょう。
まとめ
資格取得前から、就職活動を意識すると普段の勉強にも身が入りますし、就職活動も早くスタートをきれます。
新型コロナウィルスの影響により、日本語教師に求めらるスキルも変わってきています。就職活動前にITスキルを身につけることも一つ就職活動をする上で必要になってきています。
何故、日本語教師になりたいのかをしっかり自分の言葉で説明できるようにしましょう日本語教師の求人は日本語教育学会や日本村に多く掲載されています。
養成講座に通っている方は養成講座修了生向けの求人にも応募できる可能性があるので確認してみてください。