日本語教師を目指す人なら「日本語教育能力検定試験」の存在を知っている人も多いのではないでしょうか。
本記事では、そんな日本語教育能力検定の疑問や悩みにお答えします。
目次
日本語教育能力検定に合格するメリット
- 文化庁が認定する「日本語教師養成講座420時間」を受講しなくても日本語教師になる資格がもらえる
- 既に日本語教師として教壇に立っている人も検定に合格することで、キャリアアップにつながる
- 日本語教師としての基礎的な教養を勉強を通して身につけることができる
- 学校によっては資格手当がもらえる学校がある
日本語教育能力検定は決して易しい試験ではない
日本能力検定試験の合格率は毎年2割前後となっています。2017年度の合格率は25.52%でした。試験内容が日本語の教育現場で教える内容と重ならない出題も多いです。
現役の日本語教師でも検定試験対策の勉強をしなければなかなか合格できません。
試験の概要
試験は3つの構成になっています。
- 試験Ⅰ(90分/100点)
基礎的な知識を問われる問題が出題される - 試験Ⅱ(30分/40点)
主に音声の問題が出題される - 試験Ⅲ(120分/100点)
現場対応能力、問題解決能力を問われる問題が出題される(記述式問題あり)
最初は過去問を見よう
本格的に日本語教育検定の勉強に入る前に過去問を最初に見ましょう。
理由は2つあります。
・受検者によって予備知識が違うから
・試験の全体的は傾向をつかめるから
日本語教育に関する予備知識がそれぞれ受検者によって違います。まずは、あなたの検定合格に必要なレベルを知ることからはじめましょう。そして、具体的な勉強に入る前に試験の全体像をつかみましょう。
知識問題と記述式の対策
知識を問われる問題は参考書を読んで問題集を繰り返して定着
過去問に目を通したら言語学や心理学、日本語教育の歴史、文法問題等、様々な知識を問う問題があることに気づくと思います。中には日本語の教育現場で使わないような知識もあります。だからこそ現役の日本語教師の方も、これから日本語教師を目指す人も勉強する必要があります。しかし、しっかり理解した上で暗記すれば手堅く点数を稼げるところ。参考書を読み、問題集を解いて知識を定着させることが大切です。知識を問う問題は自分に合った本を選びましょう。
記述式の問題は勉強した内容を自分のことばで説明できるようにしましょう
記述式の問題も出題されます。文字数は400字程度となっています。小論文の書き方の参考書を活用しながら、文章の構成を考えておく必要があります。
また、出題されるテーマも様々なので過去問や問題集を参考にしながら、何度も書く練習をすることが必要です。検定対策講座では添削をしてくれるところもありますので、是非活用してみましょう。
音声問題の対策
日本語教育能力検定には聴いて答えるタイプの問題が出題されます。
音声学の知識も必要になりますし正しくアクセントや拍を聴く力がなければ解けません。
知識を問う問題の対策をしっかりしても、聴解の問題で大きく点数を落とすと合格が遠のきます。知識を問う問題よりも点を落としやすい範囲だからこそ、対策に力を入れることをおすすめします。
日本語教育能力検定対策は独学?検定試験対策受講?
初学者は日本語教育能力検定試験対策講座を受講することをおすすめします。
・全く予備知識がない人
・勉強のペースメーカーが必要な人
・効率よく勉強したい人
検定対策講座を受講する方が効率よく勉強を進められるでしょう。独学だと、自分で教材を取捨選択する力が必要になります。しかし、講座だと試験のポイントやわからない問題も質問できます。
日本語教育能力検定のおすすめ講座5選
420時間コースと検定対策講座がセットになっている講座もあります。ご自身にあった講座を探してみてくださいね。
アルク
検定試験対策の講座ではDVDとアルク独自の教材で学習していきます。
提携スクールの通学講座を割引できます。
東京中央日本語学院(TCJ)
通信と通学の検定対策ゼミがあります。通学の方もオンラインで動画視聴可能です。また、動画は受講開始日から3年間視聴可能。420時間コースと検定対策ゼミと一緒になったパックもお得です。
KEC日本語学院
全国規模の養成講座。実践的な授業中心の養成講座が魅力。KECで420時間を受講した人なら、検定対策も同じ学校でそのまま受講しても良いでしょう。
まとめ
日本語教育能力検定は既に日本語教師の方やこれから目指す人にもキャリアアップのためにおすすめの試験です。過去問を何度も繰り返し学習していきましょう。また、問題集で知識を問う問題をしっかり押さえましょう。独学か講座を使うかは、それぞれの好みですが、講座を受講した方が効率的な対策ができ合格により近づくでしょう。