日本語教師は留学生のキャリアもサポート!進路指導力を高めるには?

留学生のほとんどは日本での進学や就職目的で日本語学校で学習しています。
そのため、日本語教師は日本語を教えるだけではなく、進路指導をすることも多いです。
今回は進路指導力の高め方について説明いたします。

日本語教育や勉強会に参加して進路指導力を高めよう

セミナー

日本語教師養成講座や検定試験の勉強をしても進路指導力を身につけることは難しいのではないでしょうか。
勤め先の日本語学校が進路指導の研修等を行なっていることもあります。しかし、必ずしも進路指導の研修を十分に行なっているとは限りません。それに非常勤講師で授業だけ持っていたら普通、進路指導をする機会もなければ研修もないでしょう。自分から進路指導力を身につけるための勉強会に参加したり普段から勉強する必要があります。

JASSO(日本学生支援機構)から留学生のキャリアサポートに有益な情報が手に入る

進路指導ではJASSOの新しいデータも参考になります。JASSO(日本学生支援機構)は留学生を支援するための独立行政法人です。現場の外国人留学生の声や大学入試・就職対策も大切ですが全体的な動向を把握するには公的機関の発表も知っておきましょう。特にJASSOは信頼できる新しいデータを更新していますので、活用していきましょう。

日本の進学・就職の情報を積極的に留学生に教えてあげよう

留学生自身が自分で進路の情報を集めることは大切です。
しかし、日本語の進路情報を集めるのは外国人にとって大変です。
また、大学入試や入社試験の日程や条件等、細かい部分を限られた日程で集めるのは留学生にとっては難しいです。

留学生は

・願書はどこで手に入れるの?
・必要な書類の用意の仕方が分からない
・日本の就職活動はどんなスケジュールで進むの?
・どんな学校があって、どんな仕事につながるんだろう?

日本人にとっては当たり前のことでも、たくさんの疑問を持っています。

普段から留学生とコミュニケーションをしっかりとり、留学生の希望する進路や方向性を共有しておくと良いでしょう。留学生が必要な情報や気づいていないことを日本語教師から教えてあげることで、うっかり大学や専門学校進学の願書提出が間に合わなかった・・・等のトラブルも防げます。また、留学生が気づいていない進路情報を提案してあげることで、留学生の可能性を広げてあげることもできます。
留学生の人生がかかっていると言っても過言ではないので、しっかりサポートしてあげましょう。

普段から留学生に日本語指導をしっかりするのが大切

指導

進路指導の土台は普段の日本語指導

普段の日本語指導を充実させることで進路指導がうまくいきます。留学生に真摯な態度で日本語を教える姿勢を見せなければ留学生は先生を信頼してくれません。
進路指導をするなら、なおさら普段の日本語指導の中で留学生とコミュニケーションをしっかりとりましょう。

日本のマナーについて指導する

日本語教師は文法や会話を教えることだけではありません。外国人留学生に日本のマナーを教えることも日本人の仕事です。就職活動や受験では面接があることが多いです。
日本のビジネスマナーを身につけることで留学生の受験の合格率や会社の採用率も高まります。

留学生の日本語能力検定の対策をしっかり指導する

留学生は日本の大学入試や日系企業での就職で、日本語能力検定の結果を求められることが普通です。日本語能力検定とは外国人の日本語運用能力を測るテストのことです。日本から母国に帰っても、現地の日系企業で日本語能力検定の結果は採用の判断材料になります。
日本語能力検定はN1(ハイレベル)~N5(基礎)までグレードがあり、大学・専門学校・企業への就職ではこの日本語教育検定の等級が高いほど選択肢が広がります。例えば、いざという時にN2が取れていなくて希望の専門学校に進学ができなかった・・・というケースもあります。日本語教育能力検定の対策も進路指導と並行することが留学生の未来に繋がるのではないでしょうか。

まとめ

日本語教師の仕事は日本語を教えることだけではありません。
進路指導の勉強は勤先の学校や養成講座だけでは不十分です。
・自ら日本語教育や留学生支援の勉強会に参加する
・個人的にも各種機関や学校から進路情報を集める
等、普段から日本語教師自身もアンテナを張っておきましょう。
留学生の進路の情報集めを手伝ってあげたり、彼らが気づいていない進路を提示してあげたりすると留学生の進路の可能性も広がります。そして普段から日本語指導と
日本の文化やマナー指導にしっかり取り組みましょう。そうすれば、あなたの教え子の留学生も希望の進路を実現できる可能性が高まります。