長引く新型コロナウィルスの影響で、仕事にも影響が及んでいる方がたくさんいます。同職種ではあまり期待ができず、未経験の業種へキャリアチェンジを考えている方も多いことでしょう。
「日本語教師」は日本人であれば誰でもできる仕事?教師になるにはどうすればいい?やりがいやメリット・デメリットは?
この記事では日本語教師へキャリアチェンジを検討している方に向けて、色々と紹介したいと思います。
目次
①日本語教師ってどんな仕事?やりがいは?
日本語教師は、外国人学習者に日本語をはじめ日本の文化、生活習慣まで幅広く教える仕事です。
「私は日本人だから日本語を教えることができる」そう思われている方も多いですが、「日本語を話せること」と「日本語を教えられること」は大きく異なります。板書の仕方や発話・教材配布のタイミングといったテクニックはもちろんのこと、外国文化や国際情勢の勉強、教材づくりも大切な仕事の一つです。
資格取得までに多種多様な勉強が必要ですが、それ以上にやりがいが大きいのが日本語教師の特徴です。
日本語教師にとってのやりがい
- 学習者とのコミュニケーションにより、自分自身の世界観が広がる
- 学習者の成長を一番身近に感じられる
- 日本と世界の橋渡しの仕事であり、社会貢献度も高い
日本語教師を目指す上でのメリット、デメリット
まずはメリットから
- 需要が非常に高く、定年といった年齢制限も無いため、長く働ける
- 国内、国外、オンラインといった場所に縛られず、活動をすることができる
- 今までの社会人経験、人生経験が活かせる仕事であり専門職
ではデメリットは?
- 授業準備が慣れるまで大変
- 授業準備は給与に含まれていないことがある
②日本語教師を目指すには?
数年後には国家資格化も予定されている日本語教師資格。現状では以下の3つの条件から1つ以上クリアすることが求められます。
- 文化庁届出受理講座420時間コースの修了+学位
- 日本語教育能力検定試験の合格
- 大学・大学院の日本語教育専攻で学ぶ
※4年制大学を卒業されていない場合、法務省告示の日本語教育機関で勤務するためには「日本語教育能力検定の合格」が必要。
一番低価格で資格取得を目指したい
日本語教育能力検定試験の合格が挙げられます。費用としては、独学の場合、受験料(14,500円)と教材費として合計数万円で済む場合があります。ただし、1年に1回の受験チャンスしかなく合格率も25%前後と難易度が高い試験です。
また検定試験は筆記試験が中心なため、就職活動時のアピールとしては少し弱いと指摘されることもあり、検定試験の合格だけで日本語教師の道を目指すことはお勧めできません。
日本語を専門的に学びたい、学位を取得したい
現役大学生であれば、在学中に必要な単位数を取得することはそれほど難しくはないと思います。ですが大学生でない限り、大学に入り直して勉強をするといったことは時間そして費用的にも現実的に難しい方が多いのではないでしょうか。大卒以外の方の場合、長い目でみれば就職先の幅を考慮して学位を取得することはお勧めです。
確実にスキルを身に着け、日本語教師を目指したい
時間や費用を現実的に考慮していくと、知識と実践力をバランスよく学べるのは「日本語教師養成講座」であると思います。スクールにもよりますが、平均すると半年~1年の通学で50~60万円前後といった費用です。費用はそれなりにかかりますが、基礎知識を学び、その知識を実際に教室でどのように活用していくのか現役日本語教師からノウハウを学ぶことができます。
③学習者はどんな人たち?
学習者は大きく分けると3種類です。
- 留学生(18~22歳ぐらいが多い)
- 技能実習生やビジネスパーソン
- 在日外国人(配偶者やその子ども等)
学習者が日本語を学ぶ場所は、主に以下です。
- 日本語学校
- ボランティア等の地域の日本語教室
- オンラインでの日本語レッスン
- 勤務先で実施されている日本語レッスン
学習者が日本語を学ぶ理由、目的
- 日本での進学、就職を希望
- 生活をするため
- 趣味、教養
勉強先によって、1日の勉強量やレッスンごとの宿題の有無、教育方針はもちろん異なります。
まとめ
日本語教師の資格を取得するまでは多岐に渡る学習内容を勉強する必要がありますが、教育分野はすべてをITに取って代わられることはなく、少子高齢社会の日本においては外国人労働者は無くてはならない存在です。外国人労働者が日本で生活しやすい環境を整えるといった社会貢献度の高い仕事でもあり、やりがいも多く魅力がたくさんある職種であると言えます。